外から猫を保護された方・外に出る猫を飼われている方へ
SFTS(重症熱性血小板減少症候群)の感染報告が増えています。
現在、外に出る猫(外猫)や野良猫の間で SFTS(重症熱性血小板減少症候群) の感染報告が相次いでいます。
外に出る猫ちゃんの診察をご希望の方は、来院される前に必ずお電話でご相談ください。
【SFTSとは?】
SFTSは、マダニを介して人や動物に感染するウイルス感染症です。
感染した動物の体液(唾液・血液など)から人への二次感染が起こることもあります。感染した場合の致死率は以下のように報告されています。
猫:約60〜70%
犬:約10〜40%
人:約10〜30%(特に高齢者で重症化しやすい)
現時点では特効薬や確立した治療法はありません。そのため、「感染しないように予防すること」が最も重要です。
【飼い主の皆さまへのお願い】
① 猫は外に出さないでください(完全室内飼育)
外に出ることで、マダニやSFTSの感染リスクが大幅に上昇します。
完全室内飼育を徹底しましょう。
② マダニ予防を行いましょう(犬も含め)
月1回のマダニ予防薬の使用が基本です。
マダニが付着したまま来院されると、院内の他の動物・スタッフ・飼い主様自身に感染リスクが生じます。
③ 体調の悪い猫には素手で触らないでください
発熱・元気消失・食欲不振などの症状がある猫には、
※素手で触れたり排泄物・唾液に触れたりしないよう注意してください。
【当院からのお願い】
・外に出る猫ちゃんの体調がすぐれない場合は、来院前に必ずお電話ください。
・野良猫・保護猫の診察をご希望の場合も、事前にご連絡をお願いいたします。
・SFTSの可能性がある場合は、感染防御体制(防護服・隔離など)を整えて診察いたします。
※事前のご相談がないままご来院された場合、
他の動物や人への感染リスクを防ぐため、診察をお断りする場合がございます。
安全な診察のために、皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。
【参考】
厚生労働省:重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000169522.html
国立感染症研究所:SFTSとは
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/sa/sfts.html